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夏に流行する眼の病気(2024.07)

 夏場に感染しやすい眼の病気はご存じでしょうか。 高温多湿になる夏は細菌が繁殖しやすく、また暑さによる睡眠不足や夏バテなどで免疫力が低下することで結膜炎を起こしやすくなります。特に夏場に流行するのは、アデノウイルスが原因の流行性角結膜炎(はやり目)と咽頭結膜熱(プール熱)です。流行性角結膜炎が眼の症状が主であるのに対し、咽頭結膜熱は結膜炎以外にも高熱、咽頭痛などの様々な症状が起こります。

各症状は次のとおりです。

【流行性角結膜炎】 ・・・ ウイルスに感染して1~2週間で発症します。瞼の裏のブツブツ、目の充血、 起床時に大量の目やにで目が開かないこと があります。
【咽頭結膜熱】・・・ウイルスに感染して1~2週間で発症します。38~39°Cの高熱・のどの痛み・目の充血・首のリンパ節の腫れなどが起こります。

どちらも軽症で済むことが多いのですが、まれに合併症を起こすことがあり注意が必要です。治療は点眼薬や解熱剤などの対症療法になります。
またアデノウイルスは感染力が非常に強く、あっという間に周囲に感染を広げてしまいます。そこで以下に示すように感染対策をしっかり行いましょう。

(感染対策)
●目を擦る時はティッシュペーパーなど使い捨てのものを使い、直接手で触れないようにする
●手や顔を拭くタオルは別々にする
●お風呂は一番最後に入る
●アデノウイルスはアルコール消毒が効きにくいため、石鹸と流水でのこまめな手洗いを行う。物品を消毒する際は次亜塩素酸ナトリウムの使用が効果的
●症状消失後も約2週間~1か月程度、 便からウイルスが排出されるので、念入りに手洗いを行う

どちらも感染すると子どもの場合は学校や幼稚園が出席停止となります。大人の場合、法律で仕事への出勤停止が義務付けられているわけではありませんが、周囲へ感染を広げてしまう可能性も考慮し、症状消失まで自宅で安静に過ごすことをおすすめします。もし、感染を疑う症状がある場合は安易に自己判断せずにきちんと病院を受診しましょう。