骨粗しょう症を予防しよう(2024.05)
私たちの体には、 約200個の骨があります。 元気に動いて、自分らしく生活していくためには、骨を強くて丈夫に保つことが大切です。
私たちの骨は毎日少しずつ古い骨が壊され、新しい骨がつくられる「骨代謝」が行われています。その骨代謝が加齢などによりバランスを崩して骨密度が低下し、骨がスカスカになり、著しく弱くなった状態が骨粗しょう症です。
骨量は、成長期に増え、20歳頃に最大になります。しかし、その骨量も40歳ごろから徐々に減少してしまいます。加齢とともに骨量が減少していくことは避けられません。そのため、できる限り加齢による骨量減少のスピードを遅らせ、骨量を維持していくことが骨粗しょう症の予防につながります。自分でできる対策としては、「運動」と「食事」が大切です。
「運動」は骨に衝撃や、やや強めの負荷がかかることで骨を丈夫にして骨粗しょう症のリスクを減らすことができます。また、運動には転びにくい体をつくる効果もあります。かかとの上げ下げや片足立ち、スクワットなどは下半身の筋肉やバランスをとる力を鍛えることで転びにくくなり、転倒 による骨折を防ぐことができます。かかとの上げ下げや片足立ちは壁や椅子などにつかまって行うと安心です。
そして「食事」です。 しっかりした骨をつくるには、十分なカルシウムが必要です。ただ、 カルシウムだけをたくさんとっても強い骨はつくれません。カルシウムの吸収を助ける 「ビタミンD」とカルシウムを骨への沈着を促す「ビタミン K」も大切です。どちらも脂溶性ビタミンなので油と一緒にとるのがお勧めです。「ビタミンD」は日光に当たることで 皮膚でもつくられます。 1日15分くらい日光に当たりましょう。「ビタミンK」は緑黄色野菜や納豆などに多く含まれます。また、コラーゲンは外から加わる衝撃をしなやかに吸収し、骨を折れにくくする役割があるので意識してとりたい 栄養素です。コラーゲンの 材料は、筋肉の材料と同じタンパク質です。丈夫な骨と筋肉をつくるために、1 日3食、肉や魚、卵、乳製 品、大豆製品などをとるようにしましょう。